中国でのOEM生産での注意点 追記で2点。

お盆も終わり、バタバタとしてきました。

先週、久々に上海に行って来ましたが、涼しい東京と比べて気温が39℃もあり、まいりました。

東京は雨続きですが、涼しくていいですね。

随分長いおつきあいのあるお客様から依頼され、今年から新規商材のOEMのコーディネートをしていますが、なかなかスムーズにいかない事が多いです。理由はハッキリしていますが、中国との付き合いが長いお客様でも理解してもらう事が難しいようです。

それが新しい気付きだったので、以前「中国でのOEM生産発注の注意点3点」をご紹介しましたが、それに2点追記したいと思います。

 

1.依頼する業者の作成実績をベースにした方が安全。

やはり、依頼する業者や工場が、いきなり実績の無い商品(使用材料含む)へのチャレンジですと、時間がかかります。

ものすごくやる気があって誠実な工場でも、とにかく時間がかかります。

よって、どんなに作りたい商品でも、納期に余裕が無いのであれば、あまり冒険はしないほうが良いように思います。

これは<海外の工場あるある>かもしれませんが、よくぶつかるのが以下のような状況です。

・最初、『大丈夫、大丈夫、作れる、作れる、OK、OK』等という事を言っておきながら、試作しようとしたら意外に大変で、面倒だと途中で投げ出すor作れない等の言い訳を始める(中国人が簡単に言う『没問題!』は信じてはいけません。)

・試作として出来てきたモノが全く違うモノ。

・試作があがって来ない。

これは、結局のところ「中国でのOEM生産発注の注意点3点」の1と2に関わる部分でもあるのですが、業者や工場の作成実績があるものをベースにするなら、作りやすいので、そこまで酷い事態にはならないです。

なので、過去の実績をベースにして仕様替えをしていくほうが安全です。

ただ、それも量が少なかったり、面倒だと対応が悪くなるので、やはり「中国でのOEM生産発注の注意点3点」の1で述べたように、ちゃんとした業者を選定するのが肝要です。

 

2.詳細仕様書(デザイン/設計図)を出すか、実物サンプルを準備する。

 

言葉や1枚の写真を送って来て、

『こういう感じのモノを作りたいですが、作れますか?』

という問い合わせが多いです。

 

よくあるコットンバッグに印刷して名入れ程度ならば、このような聞き方でも全く問題無いですが、

少し複雑なものや使用したい生地やパーツに特殊な要望があれば、やはり詳細仕様書か参考になる実物サンプルが欲しいです。

特に、平面のイラストしか存在しないものから立体のモノを作成する場合は注意が必要です

例えば、キャラクターのぬいぐるみやフィギア(3D)を作ろうとする際に、参考になるものがイラスト(2D)しか無い場合です。

生産をしたことの無い方は、2Dから3Dのモノを作るのが簡単に考えているかもしれませんが、実はこれは非常に難しいです。

参考になる、以前作った3Dの商品等があればまだマシですが、2D(イラスト)しかない場合は、本当に注意が必要です。

一番良いのは、日本でフィギアならば原型師さんに粘土で良いので原型を作ってもらう事、ぬいぐるみなら試作を作ってパターンまで作る事をお勧めします。

中国にも原型師さんやサンプル職人さんがいますが、感覚的な部分がかなり入ってくるので、日本人同士でもニュアンスを伝えるのが難しい部分です。

ましてや、距離もあり、外国人となると納得がいく原型が出来るまで無茶苦茶時間がかかる事を覚悟した方がよいです。

そして、上記の1にも重複しますが、たいていの業者は、ここまで忍耐強く待ってくれない事が多いです。

2D(平面)→3D(立体)のモノは特に難しいですが、それ以外の商品も、詳細仕様か参考になる実物サンプルを準備しておいた方が、見積り出すにしても試作を作るにしても、より精度の高いものが出しやすいです。

 

どうぞ、参考にして下さい。

 

何か、ご質問やお問合わせがあれば、お気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせ