広州に拠点を置く理由|中国広州の生地市場は世界規模
我々は中国で起業したのですが、最初、拠点は香港のすぐ上の深センという所でした。
当初は携帯電話のアクセサリパーツをアメリカ向けに輸出する仕事がメインでしたので、携帯周辺関連機器のサプライヤーが集中している深センにいたのです。
ただ、我々は日本人で、日本市場向けに何か仕事ができればいいなぁと思っていました。
異業種からの起業で、ツテもないので、口コミを頼りに、来る仕事をコツコツこなしているうちに、我々に来る仕事が、縫製関係の案件に集中している事に気が付きました。
考えると、プラスチック等の成形品は、金型さえシッカリしていれば、大きな問題は基本的に起こりません。サンプル作成までが非常に大事です。
ただ、縫製品等は、全部に人の手が入るので、たとえサンプル品がパーフェクトだとしても、量産品がサンプル通りに出来上げるかというと、非常に難しいのです。
どうしても、生産時での管理が重要になってきます。
そういうことで、<日本人が現地にいて管理してくれる>、という期待値から縫製関連の案件が増えてきたようです。
深センはデジタル関連の仕事をするには便利な場所ですが、縫製関連では不向きです。
縫製関連の仕事をするならば、広州は非常に便利な場所です。
理由は、世界屈指の生地と資材市場があるからです。
広州には卸売市場が多いですが、特に服飾等のアパレル製品の加工生産が昔から盛んです。
今は、中国人の人件費が上がってきたこともあって、労働集約型の縫製工場等はベトナム等の東南アジアに移っていっていますが、生地や資材はベトナム等では現地手配が難しく、広州から運んでいる事が多いです。
我々の工房は、広州最大の生地市場のすぐそばにあります。よって、生地の購入や加工に非常に便利です。
広州に移ってきた当初は、縫製の生産拠点を持つ事までは考えていませんでしたが、中国の工場は小ロットの案件は受けてくれないし、小さなオーダーはおざなりにされて問題が発生しやすいので、リカバリーできたり、臨機応変に対応できるように最終的には生産拠点を持つ事にしました。
販促品等を受けていると、どうしても納期が大事になってきますので、家賃は少し高いですが、便利な場所にいるというのは、非常に大事な事だと考えています。
よく行く資材市場の様子です。
印刷や染めの業者も熱心に営業しています。ただ、こういう業者は、クオリティがいまいちだったりします。
あまりお勧めできない毛皮コーナー。8月以降になると北から出稼ぎに出てきます。春先はほとんどいません。
生地市場に貼ってあったベトナム路線の物流の広告。広州からハノイまでだと陸路で2-3日ほどで荷物が届きます。
こちらはインド、中東、アフリカ路線の物流の広告です。ドバイの文字も確認できますね。
生地市場の至る所に物流会社のブースがあります。
広州の市場状況については、こちらのブログにも色々書いていますので、参考にしてください。少しは状況を理解してもらえるかもしれません。
中国や広州の事など、何かありましたら、お気軽にお問合せ下さい。