中国でのOEM生産発注の注意点3点

旧正月が明けてから本当にバタバタしております。

先週は旧正月明け初めての中国出張に行っていました。

 

今回は、新規のお客様の案件で、久々にアクセサリー関係の市場に行きました。

おそらく、約2年ぶり。

定期的に市場に行ってると、出展店舗の移り変わりや、本当に工場を持ってる会社かどうか等分かるようになります(工場を持ってないのに、工場を持っていると謳っている店舗が多いのです)。

中国も習近平政権になってから、経済引き締め政策の影響と海外の景気低迷の影響で、淘汰の時代に入っています。

実力のある所しか残れない、真っ当な時代になってきて、中国で色んなモノを調達/生産している我々としては、非常にやりやすい時代になってきました。

今年に入ってから、日本でアマゾン等のプラットフォームを利用して商品を販売している方々とお話する機会が増えました。

中国でOEM生産(と言っても既存商品にロゴ印刷したりする程度)をしている方も多いですが、以前よりハードルはだいぶ下がってとはいえ、皆様品質管理と納期管理に苦戦しているようで、色々と質問される事が多いです。

困っている方が多いようなので、弊社が考えるOEM生産発注の注意点を以下にまとめてみました。

 

目次

1.ちゃんとした卸業者/工場を選定する。

『主にどこ向けの商品を生産していますか?』というのは必ず聞いたほうがいいです。

これは凄く重要で、アメリカ向けや中東、アフリカ向けを主に生産している工場は、その時点で候補から外します。

日本向けの実績を持っている業者や工場が一番楽ですが、ヨーロッパ向けでもいいです。

要は、日本のオーダーの数量と品質要求に対応できるかどうかを先ずは知ることが大事です(中東やアフリカは数の桁数が違います。アメリカの品質要求も実は高くはありません。ヨーロッパのオーダーの数量は日本と似ています)。

工場と直接やり取り出来る方が良い時もありますが、状況(発注数量が少ない、種類が多い等)によっては、卸等の業者さん経由で注文する方が良い場合もあります。

例えば、我々は、ボックス関連は直接工場ではなく、卸業者さんに間に入ってもらっています。アクセサリーボックスは使用材料に種類がある上、工場によって持っている金型のサイズが違っている事が多いです。卸業者さんは色んな工場を使い分けて常時発注しているので、我々が直接1つの工場に注文するよりもトータル的な条件が良い事が多いです(選択肢の多さ、価格等)。

とにかく、工場でも卸業者でも、ちゃんと対応してくれる所を選ぶ事が大事です。

 

2.担当者が賢い人がどうか、権限があるかどうか、を確認する。

次に大事なのが担当者です。

担当者は『賢く、責任感があり、機転が効く人』である事が肝要です。

中国は、国土が広く、人口の多い国です。日本以上に、人々は『多様性に富んで』います。

日本人同士だと『大体の感覚』が、わざわざ言わなくても通じるケースが多いですが、中国人の場合は生まれた地域や年代が違うと、中国人同士でも感覚が全く違う事も多いです。ましてや、『日本の感覚を伝える』のは非常に難しく、それを正しく受けてくれるのは『人に寄る』のですが、その差が非常に大きいのです。

よって、担当者が理解がはやく、賢いと、ものすごーく仕事がスムーズです。

そして、その担当者が、ちゃんと権限を持っている場合は、本当に仕事が楽です。

 

3.最初の段階で、要求事項と認識を明確にしておく(特に品質基準)。

『とんでもない品質のモノが納品された』という事を聞く事があります。

確かに、人間がやっている事なので、間違いが起こる事もありますが、基本的には最初にちゃんと決め事をしていると、そこまで大きな問題が発生する事はありません。

よくあるのが、『日本人の思う、<大体これくらい>の感覚と中国人の思う<大体これくらい>の感覚が違い、両者の認識が大きく違っていて、商品が出来上がった来た時に初めて違いに驚く。』という事態です。

『言わなくても、これくらい常識で分かるだろう。』という事は絶対にありません。

よって、OEM生産を進める場合には、要求事項とお互いの認識を出来るだけ視覚化させておき(仕様書、イメージ図、画像)、節目節目でもサンプル等、目で確認できるもので確認するか、その間を埋められる人材を現場に置くか、等両者の認識をすり合わせる事が大事だと考えています。

 

以上の3点に注意すると、そんなに酷い目にあう事はないかと思います。

 

今日、たまたまインドでモノ作りをしている方とお話しましたが、インドでの生産から比べると中国OEMはとっても楽だと思いました。

 

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